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2006年1月31日(火)「死に至る病」
大昔どこかで読んだお話です。部厚い美味しそうなステーキ肉を手に入れた犬が橋にさしかかりました。不図下を見ると、自分と同じように肉をくわえた犬がいるではありませんか。
あっつ、あのお肉も欲しい。そう思った犬はワンと一声。私奴はそれほど貪欲ではないつもりです。ご主人様の下さる魚の粗と野菜くずの入ったおじやを
一日二食頂戴すれば十分満足です。住居も玄関脇の敲きに据えた小さな犬舎で結構。ただ、ボルゾイ、アフガン、コリーなど純血美麗な大型犬や、チワワのような
可憐な小型犬を見ると、たちまちのうちに魅了され想い煩ってしまいます。ご主人様は、「身の程をわきまえなさい。老いぼれ駄犬だと
いうことがなぜ分からないの」と、半分諦め顔で叱咤されます。これこそワン公の”死に至る病”です。
2006年1月30日(月)「偽装・脱法」
このところ世間では、インチキ・ペテンを糾弾する声が、かしましく聞こえますね。そういえば、大学ではこの数年来インターネットの普及に伴って、学生が作文の宿題
や期末レポートに、他人の文章を丸ごと剽窃するケースが散見されるようです。今年の受講生には、そのような不埒者はいないでしょう。ところで、わが身を振り返る
と、実は世間様に偽装・脱法を繰り返していることが分かります。唯一の救いは、確信犯ではなく、いささか良心の呵責を感じる小心者だということでしょうか。分厚い
仮面を着けて他人様を欺き、十戒を犯しても社会的制裁を受けません。罪は重い。罪人に向かって石を投げる資格などありませぬ。
2006年1月29日(日)「適材適所」
「卒業式学科集会の司会、I さん、お願いしますね」 「あっ、はい...」 5分後epiphanyの確かな手応え。そう、I さんは人から言われると断れない
タイプの人間(私奴と同類)。それに、当日まで重いプレッシャーで食欲減退症状になる恐れ間違いなし。これは可哀想だ!そこでTさんに頼んでみました。
「いいですよ。もともとこのようなこと好きですから」 I さんの晴れ晴れとした顔。Tさん、かすかに懸念の表情。「文句あったら、その人にやってもらえば
いいから」と私奴。かくして一件落着?いえいえ、学科長は3月24日の夜まで胃袋の内壁から来る鈍痛に悩まされます。”祝辞”、”スピーチ” という言葉を
聞いた途端にアレルギー反応を起こしてしまうのです。それなら何故大学教員、しかも学科を代表する学科長などになったのか?もともと、不適材不適所なのですよ。
2006年1月28日(土)「土曜出勤」
朝9時から勤務開始です。2号館9階と3号館5階を往復。午後は学科教職員ほぼ総出で業務。万事滞りなく無事4時頃までに終了しました。
学科の皆さん、今日は本当にお疲れ様。ご協力有難うございました。明日はごゆっくりお休みください。
2006年1月27日(金)「呪文」
一昨日、夕食をとりにデニーズに入った途端、右鼻腔奥がむず痒くなり、クシャミの連発。昨日もハクションと鼻水に悩まされ、鼻の下はティッシュペーパーの
摩擦により、赤く腫れあがってしまいました。今日も研究室で4連発の大音響。と、そこへメラニーさんが入ってきて、「ゴッド・ブレス・ユー!」不思議な事に、
爾後チクチクが治まり鼻はすっきり。きっと呪文が効いたのでしょう。呪文と言えば、「ちちんぷいぷい、
こんな体消えてしまえ!」と唱えると、一瞬のうちにしてスピリットになり、広大無辺の宇宙を縦横無尽に飛行することが出来たらどんなにいいでしょう。
2006年1月26日(木)「四字熟語」
昨日の「メモ」で誤字がありました。”粉骨砕身”です。大昔、中学受験で四字熟語が出題されるので覚えるように言われました。視覚よりも音声による
記憶が強く残っているので度々今回のようなミスを犯します。それに最近は、帰宅途中の電車内から携帯で入力することが多いので、漢字変換に失敗するのです。
以前、”○肉○食”の穴埋め問題で、”焼肉定食”と答える大学生が多く、話題になりました。因みに、携帯で”やきにくていしょく”を漢字転換してみると、
”焼肉抵触”と出ました。いずれにせよ、私奴の無知文盲を恥ずかしげもなく晒け出してしまい、深くお詫び申し上げます。
2006年1月25日(水)「英語学科昼食会」
昨年4月から、和泉さんを座長に、若手教員が月1回程度昼食会を開いています。単なる親睦会ではありません。スキルズ、英作文、その他上級英語科目の内容、
教授法、授業内容等についてブレインストーミングを行っているのです。
皆さん、それぞれ専門の研究、講義に携わりながら、学生の語学学習のために粉骨細心努力していることも、お伝えしたいと思いました。
2006年1月24日(火)「楽園追放と律法」
上智大学が「法律」に力を入れる訳がよくわかりました。神様の掟に自由意思で背いた人間は、楽園から追放されました。ヒトはもともと
自由にさせておくと必ず悪事をする、という絶対的な真理の基にキリスト教は成立しています。法律も同様、人間は
もともと善からぬ事をする、という前提の下に成立しているのではないでしょうか。かくして、キリスト教と律法の精神は一心同体になるのです。
2006年1月23日(月)「期末試験期間」
今日は、キャンパスを行き交う学生の数がめっきり減りました。2号館9階には、教員に面会やレポート提出のために訪れる学生の姿が目立ちます。
午後から図書館で、試験問題の最終校正。その後、研究室で卒業翻訳のチェック。将来立派な翻訳家になる素質十分な学生ばかりです。
迎賓館庭園は、週末の雪で白く輝いています。六本木バベルの塔が、淡紫色の夕空に黒い影のように吃立。程なく暗い夜空に燦然と輝いていました。
2006年1月22日(日)「A Satisfied Mind」
この数日間、「お金ですべてが手に入ると考えるのが、そもそもの間違え」と言う声をしきりと聞きます。50年以上前の米国の古謡を思い出しました。
Money can't buy back/ Your youth when you're old/ Or a friend when you're lonely/Or a love that's grown cold ( A Satisfied Mind
::Joe "Red "Hayes & Jack Rhodes ) いまさら若さや友人や愛は要りません。お金は冥土の土産にはなりません。ただ、他人様に迷惑をかげずに往生する
ためには、それ相当のお金が要るのですね。自明の道理を遅蒔きながら発見しました。
明日生きるため、さらに明日身罷るかもしれないために、これから毎日せっせと働いて分相応に稼ぐことに致しましょう。
2006年1月21日(土)「自主規制でカット?」
昨日の「特捜部」で見事、上智の授業風景が削除されていましたね。モザイク・ぼかし・変声処理・放送用語規定と、あらゆる手段でジンケン・プラバシー・
ピー・シーの配慮に困じる報道機関。今回も具体的な大学と学生の顔を電波に乗せることを差し控えたのでしょうか。
残念です。神南、汐留、赤坂、お台場、六本木、虎ノ門には、ソフィアそれも英語学科の卒業生達が昔から大活躍しているのに。
2006年1月20日(金)「人の心を読む」
馬齢を重ね、何回となく人から喜んでもらったり、こちらが嫌な思いをしたにも関わらず、未だに人の心を読むのが不得意です。
汝、己れの欲することを他人になせ、とは言うものの、そうしたがために、一体何回人を傷つけ困らせ幻滅させたことでしょう。
他人とは懸け離れた ゛常識 ゛を持っているせいかもしれません。早晩去る人に、最後の礼だけは尽したいのです。
2006年1月19日(木)「怪獣ブースカ」
9時30分駆け込み乗車でセーフ。ホームの表示板を見てびっくり。7時32分発の電車です。車両故障でダイヤが大幅に遅れていたのです。
それにしても大学に到着したのは11時半。通常は1時間半なのに何故4時間近くもかかってしまったのだろう。最近迷妄に陥ること甚だしい
ので、時間の認識まで一瞬失ってしまったようです。それでも、よそ行きの仮面だけはちゃんとつけていました。
帰り際2号館1階ロビーで、前期英文講読クラスの2年生二人に久しぶりに会いました。「先生に会ってすっかり気持ちが癒された」というので、
「癒しの仮面に騙されちゃだめ。 本当は意地悪で性格ひん曲がってるんだから」と忠告しておきました。ご主人様は私奴を、”怪獣ブースカ”と呼んでいらっしゃいます。
2006年1月18日(水)「学科授業TV放映!」
1月20日(金曜日)午前9時15分前後から、フジTV「とくダネ!」特捜部のコーナーで、
上智大学英語学科の授業風景が放映されるそうです。学科は単なる「デラス英会話学校」とは違うんだよ、ということを世間に知らしめる
絶好のチャンスです。皆様、くれぐれもお見逃しなきよう。
2006年1月17日(火)「ルンペンさんと肩を並べて」
やはり禁断の美酒の誘惑には勝てませんでした。再びタンノズバー新春開店です。ハートブレイク・ホテル隣、正式な住所はブルーサイド・オブ・ロンサム。
今夜は一見ルンペンと思しき老人が座っています。身なりは体よく異臭も発していません。独居老人?きっと奥さんと死別したか逃げられたか?かつては大企業
の専務だったかも?ご主人様は、私奴が足腰立たなくなるまでは面倒を見てくださると仰います。問題は、ご主人様が先に天に召された時、私奴の運命は如何に?
老いぼれ犬畜生を引きとって下さる奇特な愛犬家マダムはいないでしょう。かくなる上は再び野良犬に逆戻り。このワン公、日本国”平和”憲法で保障する”
健康で文化的生活”にすっかり慣れきっています。飲食店の残飯で食いつなぐのは至難の業。早晩犬殺しに捕獲されてガス室行き。4畳半で結構。愛読書と
若干の研究書。レコード、カセット、CD,ヴィデオにDVD。通販舶来オーディオセットに20インチ地上波TV受像機。
それにギター。野良公にはかなり贅沢ですがこれだけあれば幸せ満足。あっつ、それに慈悲深いご主人様のお写真と小さな祭壇も必要ですね。
2006年1月16日(月)「ピンチヒッター」
体調を崩して出講出来なくなった同僚の代わりに、英作文と英会話の授業へ行きました。皆さん、安心してください。私奴が代講をやったわけではありません。
ブス英語Cの劣等生が、天下の英語学科生を相手に英語の授業などしたら破廉恥罪。無免許運転、偽医者の医療行為と同じで、早速両手が後ろに回るでしょう。
外国語学部で一年ぶりに教員授業評価を行っているのです。回収率が低いと、せっかく統計を出しても信頼性を欠くことになります。かくして、教室では学生の
出席をとり、授業評価票と担当の先生へのお見舞いの手紙を書かせて研究室に戻って来た次第です。悪い風邪が流行っているようです。皆様、くれぐれも健康には御注意を。
2006年1月15日(日)「今週の予定」
’05年度は、振り替え休日や大学の行事等で月、水の授業が少なかったため、木、金がそれぞれ”みなし月曜日”と”水曜日”になり、授業が行われること
になります。もっとも、先週で終了したクラスも多いようです。学生は期末試験準備やレポートでこれから忙しくなることでしょう。教員は水曜が学科の教授会。
新年を迎えてからは幸にも、椿事凶事のない平穏な毎日が続いています。
学科事務では、既に2006年度の先取り業務が一部開始されました。そういえば、先週から長い間親しんだ旧購買部建物の取り壊しが始まっています。
2006年1月14日(土)「冬ごもり」
朝から強風と大雨。TVでは、景気回復の兆しが個人消費にも顕著に表れだしたと報告じています。そんなものなのでしょうか。あのバブル期も、
その後の不景気の失なわれた十年間も、我が懐具合いは全く変化なし。
今日も壊れたステレオを買い換えるために、冷たいポケットに手を入れました。やはり今回も通販の舶来品で我慢せざるをえないでしょう。嗚呼!
2006年1月13日(金)「あと1週間」
いよいよ来週で、'05年度後期が終了の運びとなりました。悲喜こもごも、怒涛の如く過ぎ去ったという印象です。しかし、ホッとしても
いられません。次から次へと、打ち寄せる波のように仕事がやって来ます。まずとりあえずは、期末試験問題を、土日で作成しなければ。
それでは、再び帰路電車内から、皆様くれぐれもよい週末を。
2006年1月13日(金)「とり放題」
最近、パソコン室で無制限にプリント・アウトする学生が増え、遂に大学が悲鳴をあげました。学部生は年間一人千枚までは無料。それ以上は一枚につき
五円何がしかを徴収することになったそうです。学生へのサービスとして、無料とり放題もアリかなあ、という気もしないではありません。しかし、
大学の授業・勉強・研究以外にこの特典を濫用するのは如何なものか、とも思います。昔、ある大学の学生寮委員だった時に、寮費値上げ反対の団体交渉に、
連日連夜遅くまで付き合わされたことがありました。僅かニ,三百円の値上げです。学寮内で学生は、自室ではなく廊下やロビーのコンセントから、
勝手に電気ストーブや電気洗濯機のコードを引いて使っていました。もちろん英語学科生は、このような卑しい根性の持ち主ではないことを確信しています。
2006年1月12日(木)「睡魔」
久方振りに5時起床。9時前に研究室に到着。冬の日差しは午後2時過ぎまで、たっぷりと部屋中程までそそぎます。机に向かって仕事していると、
必然的に快い睡魔が襲い、夢の世界へといざなわれます。遠くで人の声。ハッと目が覚めると、人影が右前方に。堀口さんが、扉からこちらをのぞいて
笑っているではありませんか。事務室でのお茶に誘いに来たところだそうです。ああ、なんというプライベートな醜態を見せてしまったのだろう。
高校時代、写真雑誌を見ていると、いきなり母親が部屋に入って来て、
僅か数秒差で恥ずべき現場を見られてしまいました。あの時と同じ羞恥と斬愧の心を抱きつつ、帰宅途中の電車内からメモをお届けします。
2006年1月10日(火)「祝成人」
今年も予想通り各TV局は、「荒れる成人式」の様子を放映。とても”人間”とは思えぬ奇怪な小鬼どもが、狼藉の限りを尽くしていました。
英語学科の成人を迎えた学生の皆さん、おめでとうございます。皆さんは、間違えなく立派な”人間”に成長されましたね。ところで、今を去ること37年前、
上智大学は「荒れるキャンパス」でした。ただ昨日の小鬼達と違い、蛮行を働いた学生達は難解な思想で理論武装し、酒をかけ合う代わりにゲバ棒で殴り
合いました。L号館トイレは、わけの分からない政治スローガンや卑猥な落書きだらけ。「
親に金出させて大学でこんなことやっているんだから情けないわ」と言いながら、一生懸命醜悪な文字を消している清掃係のご婦人の姿を思い起します。
2006年1月9日(月)「アメリカ研究裏街道」
大晦日から正月三箇日、卒業研究論文・翻訳チェックの傍ら、以前人様から拝借していた島田雅彦氏の「退廃姉妹」をひもとき読破。又しても、
昭和28年横須賀線2等車内で目撃した異様な日米関係の記憶が蘇ります。そして坂口安吾の「堕落論」、田村泰治郎の「肉体の門」へと思いの連鎖が伸び、
TVでは第47回レコード大賞。”○○かわいい”といわれる倖田來未さんが「バタフライ」を熱唱。封切映画広告スポットに「さゆり」が登場。黒船来訪以来、
日本国のますらおはアメリカに懐柔支配され、大和のたおやめは
米国を手玉にとって服従させたのでした。2006年新春の初夢ならぬ、妄想に基づく我が日米関係余録の漫筆、何卒お許しいただきとう存じます。
2006年1月8日(日)「英語学科の常識」
外国語学部の中で、英語学科は特異な存在です。皆様お分かりのように、他学科に比べて圧倒的に教員と学生の人数が多く、
一学部の規模に匹敵します。スーパー否、百貨店のように科目の品数も豊富です。9、11、1、2月の入試には、他学科とは
比べられないほど多数の志願者が応募します。オープンキャンパスでは、学科のブースはいつも受験生でいっぱいです。
日本の若者の多くは、今でも英語コンプレックスなのです。私達教員は恵比須顔です。泥舟が沈みかけているというのに。
英語学科というコージーな蛸壺から外へ出てみると、哀れ皆裸の王様です。総務担当理事にお会いすると、「英語学科はドル箱だからね」と
お仰います。元来非社交的で社会性の欠ける私奴も、学科長という職責上様々な集まりに出席しました。学科教員は学科内のパーティーには
喜んで参加します。しかし学部や全学的な集まりにはあまり出席しないという風評があります。学内の人と話してよく言われることは、
「やっぱり英語学科だね」という一言。それは時に強大なものに対する脅威と羨望が複雑に絡み合った感情の発露であり、しばしば
「そんなことアリなの?」という驚嘆と侮りの表明でもあることがわかりました。英語学科の常識は、上智大学の非常識なのでしょうか?
2006年1月7日(土)「英語学科カリキュラム:その6」
今後の展望:門外漢が述べる資格はありませんが、英語学科の言語学系統の専門教員とカリキュラムは充実しています。大学院と結びつき、英語教授法、バイリンガル教育、異文化コミュニケーション等、一流の教授による教育研究が、現在そして将来にわたっても行われることでしょう。
学生時代、ニッセル、フォーブス、ボルドー各先生の英語やバリー先生の日本文学英訳の英作文は、確かに大きな影響を与えました。しかし、
当時初めて知ったJ.S.ミル(岸村先生)、N.ヴェルジャーエフ、M.ブーバー、T.S.エリオット、S.ヴェーユ(野口先生)、
D.リースマン(羽鳥先生)、C.ディッケンズ(小稲先生)、実存主義哲学者(エヴァレット先生)も、英語学科にいたからこそ邂逅出来た
のでした。吉田先生を始めとして、英語学科で学んだ言語学専門の教員の方々も、直接英語とは関係ない人文科学系の科目の必要性をしっかりと
認識しているのです。
英国・英語圏研究には、野口先生のような講義をする教員と科目が必要だと思います。たとえ受講生数が学科全体の1%程度でも。
アメリカ研究に関しても、胡散臭い反米・嫌米イデオロギーが漂っているのでしょうか。アメリカ研究の言葉を発すると、どこからともなく
冷たい風を感じるのは、私の単なる病的強迫観念からなのでしょうか。歴史学を中心に据えたアメリカ研究の充実と発展のためには、
しっかりとした後継者を迎えて育てていかなければなりません。現在アメリカ文学を専門とする専任日本人教員は、器量不足です。
この数年の間に、米国史と米文学関連の魅力ある専門家を中心に、堅固な太い鉄筋入りの「アメリカ研究」の館を建設する事が急務です。
今後は、必修英語科目担当教員の穴を埋めるために、とりあえずアメリカ人の英語講師を採用すると言う愚挙だけは避けなければなりません。
2006年1月6日(金)「英語学科カリキュラム:その5」
アメリカ研究科目の行方:今を去ること15,6年前、ニッセルさんの一声で、英語学科では既存科目を整理、新設科目を加えてアメリカ研究の体系的なカリキュラムを作りました。当時学部内では、未だ地域研究についての問題意識はそれ程高くはありませんでした。アメリカ人の専任教員(SJの聖職者が多かった)と学問研究でアメリカに関わる日本人専任教員が中心になり、嘱託、非常勤教員の助けも得て、歴史学を中核とした人文・社会科学系の科目を幅広く学生に提供できるようになりました。
勿論、担当専任教員すべてがアメリカ研究の専門家とはいえません。受験生や英語学科生の大多数がアメリカ研究に興味のあるというわけでもありません。
しかし、小規模ながらも、学生の求めと要求に応えるべく、信頼性のある質の高いアメリカ研究の専門教員とカリキュラムを、今後育てていく必要に迫られています。
バイリンガル教育の専門家現学部長の吉田研作さんが、英語学科アメリカ研究の行方について憂慮されています。一方皮肉な事に、アメリカ人教員の間で
そのような気配は感じられません。同様のことが、英国・英語圏研究についても言えるのです。
実は、立場上極めて書き辛いことを敢えて書いてしまいました。自己韜晦に満ちた文章になってしまいましたが、皆様にこの現状を一考して
いただければ幸いです。
2006年1月5日(木)「英語学科カリキュラム:その4」
専門分野科目(3・4年次選択科目、副専攻科目を含む):英語学科では既に5本柱によるカリキュラム体制が確立していましたが、
数年前から外国語学部全体の改革運動が始まりました。当初は、学科の枠を取り払って語学教育を除く専門は、すべてボーダーレスにする
という構想もありました。しかし結局、学科の存在は堅持する形で、専門分野制が昨年成立したのです。それぞれの学科は、
語学科目の上に7つの専門分野を設け、所定の研究科目16単位を履修し、ゼミと卒業研究を修めれば、履修証明書を学部で出すという
制度です。
英語学科は、1)英語研究 2)アメリカ研究 3)英国・英語圏研究 4)ヨーロッパ研究 5)言語研究
6)国際関係研究 7)アジア文化研究となります。英語学科では、この改革に反対あるいはあまり関心のない教員が多かった
ことは事実です。皮肉な事に、改革は英語学科の制度を模範にして作られたのです。もともとアメリカ、英国・英語圏研究を専門に
する教員の数は著しく少ないという現実があります。5〜7は、副専攻が担当。1〜3は英語学科、4も英語学科が一部の科目を提供します。
現在、各分野の科目は数の上でも内容的にも他学科に比して充実していますが、この2,3年で教員の退職等による入れ替わり次第では、
大きな変化が起きることが予想されます。
いずれにせよ、来年度の学部新2年生は全員、7専門分野中1つを選択し、学科事務室で登録することになります。
2006年1月4日(水)「英語学科カリキュラム:その3」
1・2年次選択科目:10数年前、学科カリキュラムの大改革が行われました。語学科目を基礎に、副専攻の国際関係、アジ研、言語を取り込んで、
アメ研、英国・英語圏研の5本柱を専門研究とする履修大綱が完成。これによって、学科のアイデンティティーをより明確なものにしたのです。
学科で提供出来る科目群は、前記5つの内3番目からの3つです。どのような勉強をするのか概観する目的で、これら3分野の入門科目を8単位以上
修得することが義務付けられています。
教授は専任又は嘱託で、各分野の専門家が担当することになっています。科目数は、担当教員の事情等により毎年増減があります。
3・4年次選択科目:3,4年次、英語に全く接する機会がなくなってしまうと言う弊害から、数年前から英語による専門科目の講義として学科が
提供する前記3分野の科目。又この科目群には、比較文化学部(2006年度から国際教養学部として新規発足)の20数科目も含まれています。
比文の科目を履修する事で、国内留学の醍醐味も味わえるという特典のもとに、クロス・リスティングが可能となりました。但し、受講するには
TOEFLの点数の規定を満たしていなければなりません。教授陣は、ネイティヴ及び彼らと同等の英語力を有する学科専任教員(嘱託、
非常勤もありえる)です。
将来的には、これらの科目はすべて英語で講義されるのが理想的だ、という意見がある反面、天下の英語学科といえども、専門的学識が高い
日本人教員が、日本語で行う講義があってもいいのではないか、という考えもあります。
2006年1月3日(火)「英語学科カリキュラム:その2」
1)英文講読:日本人専任教員による英文読解授業。昔は”英語学”と言われ、1年次リーダーズ・ダイジェスト、2年次ニューズウィーク誌をテキストに、
3,4年次も”文献講読”(テキストは担当教員によって違う)と言う名のもとに4クラス指定必修科目でした。後、1、3,4年次の必修は廃止。現在、
2年次に、アメ研、イギリス・英語圏研、言語・コミュニケーション研の3分野から2科目ずつ6科目提供されている中から1科目(4単位)を選択必修。
3分野の英文書籍、雑誌、論文、文献等の読解力養成を主眼とし、あくまでも英語学習科目ですが、学問的知識背景も同時に学ぶことが目的の科目でもあります。
1クラス30人前後に設定されていますが、選択制なので各科目の受講生数のバラツキや偏りが、毎年問題になります。スキルズ、英作文と同様、
共通の教育プログラムがなく、各教員が独自に授業。学生の各科目選択の動機・目的も多様。
2)3・4次英語科目:10数年前外国語学部で、”語学教育から地域研究へ”の潮流が生まれた折、英語学科でも語学科目を削減し専門科目
充実の動きが優勢でした。結果、3,4年になると全く英語学習をせずに卒業する学生が増えては困るというので、英語科目8単位を必修にする
ため設けられた科目です。上級の英会話、作文、和英訳、ディベート、スピーチ等10数科目を提供。担当教員数が増減したり、科目選択制なの
でクラス人数のバラツキが常に発生。又、海外留学生の殆んどは、帰国後これらを外国で取得した科目に単位換算後振り換えます。
以上、現在英語学科では、卒業に要する124単位中、必修16単位、選択必修12単位の合計28単位が英語科目となっているのです。
極端ではありますが、英語科目とそれを担当希望の教員はすべて一般外国語教育センターに移行するのが理想的だ、という意見があります。
もう一方の極端な例は、英語科目こそ英語学科の要であり、専門分野科目やそれらを担当する教員より優先されるべきだ、という主張が
あります。
2006年1月2日(月)「英語学科カリキュラム:その1」
今日から英語学科のカリキュラムを、何回かに分けて紹介しましょう。現在の状況と事実を客観的に述べるに留めます。皆様が学んだ時と
比較して、ご一考いただければ幸です。
1年次必修科目:イングリッシュ・スキルズI(4単位)、英米文化入門(4単位)、英作文I(2単位)
2年次必修科目:イングリッシュ・スキルズII(4単位)、英作文II(2単位)
リスニング・コンプリヘンション・テスト(英語聴力のみを点数化)の点数に従い、上位からA,B,C,D、後は全く無差別に
E,F,G,Hのグループに便宜上分け、1クラス(学生はクラスと呼びますが単なる集団で、正式には別の分け方で4クラスが存在)
20〜25名(英米文化入門は2グループ合同)で、専任及び嘱託の英語を母国語とする教員及び限りなくバイリンガルに近い日本人
専任及び嘱託教員が担当。共通テキストや系統的枠組みはありませんが、各教員の英語教育に対する熱意、使命感、責任感、独創性に
よって授業が行われます。これら16単位こそ英語学科の最重要中核科目だと主張する者、科目や単位数を減じ教員と学生の負担を
軽減すべきと提言する者がいるように、教員の考え方は多種多様で現在に至っています。語学学習に使命感を持つ外国人の先生方の
いわば聖域なので、改革の要不要はお任せしています。英語力向上や、グループの連帯感及び友人関係強化に貢献度大と評価する学生、
クラス指定制度、課題量の多さ、内容等に不満をもつ学生(万人に満足を与えるのは神業に等し)がいます。様々な学生の声を直接、
間接耳にしますが、聞くに留めておくのが現状。とりわけ新入生にとっは、昔のニッセル英語、ブス英語に相当する、インパクトの
強い科目群です。
2006年1月1日(日)「謹賀新年」
新年明けましておめでとうございます。皆様、穏やかな元旦を迎えられたことでしょう。戌年なので、私奴、とくに気を引き締めて学科運営に力を注ぐ積もりでおります。どうか今年もよろしくお願い申し上げます。
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